止むに止まれぬ「けたぐり」(第43代横綱・吉葉山)
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相手の突進を交わしながら瞬時に足を飛ばす「けたぐり」は、小さな力士の得意技と思われがちだが、恵まれた体を持ちながらこの「けたぐり」にこだわり続けた力士がいる。昭和20年代から30年代にかけて活躍した吉葉山がその人。
小さな力士ならいざ知らず、あの体で「けたぐり」とは…。周囲からは非難の声もあがったが、それでも吉葉山は「けたぐり」を続けた。
伸び盛りのころ5年近くも戦地に赴き、死線をさまよった経験のある吉葉山は、相撲を覚える暇がなかった。四つ身の型も突っ張りもどこか不器用さが感じられたのは、そのためだ。ブランクを埋めるためには、とにかく白星を挙げて番付を駆け上がるしかない!吉葉山の「けたぐり」には、そんな止むに止まれぬ事情があったというわけだ。
その執念が実を結び33歳で横綱になったが、昇進後も度々「けたぐり」を見せた。吉葉山の足首には戦争中に受けた銃弾が残っていたという。
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